フロックコートとは19世紀から20世紀初頭にかけてヨーロッパの男性の外出用コートです。当時、このようなフロックコートを着用して礼拝などに行っていました。タグがついておりませんが、ディテール、時代背景から30’sのものと推定されます。まず特出すべきなのがこの年代のものでダメージがほとんどないことです。
裾からバックの全面のウエストラインで切り返しになっていることから見事に美しいAラインシルエットになっており、４つの包みボタンが施されております。これより前の20’s以前の物は6つの包みボタンが大半になり、逆に40’s以降になると馬だけでなく車に乗るために裾をカットしたモーニングジャケットや、ショート丈のジャケットに変わり、このような形状のコートは見なくなります。
幅広いラペルは切り返し、アームは19世紀から存在している湾曲した形状、フロントボタン周りの切返しは見事です。さらにバックスタイルは先述した美しいAラインシルエットを確保するために背中周りもダーツ形状かつ、センターベント周りの切返しなど、見事な仕上げとなっております。バックチェストの２つの包みボタンもクラシカルな雰囲気です。こういった形状のコートなど今ではほとんど見かけることがなくなりました。もはやファッションの歴史的に貴重な個体です。ここまで古いものは他でもありません。
サイズはメンズMからLサイズにかけてです。THEクラシックなフロッグコート、何に合わせるなど言及する必要すらありません。これだけでサマになります。下記の寸法を参考にご検討下さい。
着丈97cm、身幅50cm、肩幅44cm、袖丈57cm
こちらではプロクリーニング仕上げでお送り致します。
 
P.SこれでBELLE JARDINIEREのタグが付いたら価格は2.5倍です。